7月下旬、介護事業者向けの補助金や来年度の整備に向けた調査で、期限を伴う案内が相次いで更新されました。同じ国の事業でも、受付を始めた県と予算上限で締め切った県に分かれています。のどか会計事務所が6自治体の動きを整理してお届けします。
今回のハイライト
訪問介護等のサービス提供体制を支える国の補助事業では、三重県が令和8年7月27日から申請受付を開始した一方、福島県は予算の上限に達したとして受付を終了しました。大阪市は令和9年度の施設整備に向けた事業量調査の2回目を実施しており、回答期限は8月5日17時です。このほか青森県が経営診断費用の新たな補助を創設し、山口県はサービス継続支援の申請締切(8月10日必着)を改めて周知しています。神奈川県では令和8年度の指導監査の実施方針と重点事項が示されました。
三重県|訪問介護等の体制確保補助金、7月27日から受付
三重県は、令和8年度三重県訪問介護等サービス提供体制確保支援事業補助金の案内を掲載しました。対象は県内の訪問介護事業所、定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所、夜間対応型訪問介護事業所を運営する事業者です。
補助メニューは大きく2区分に分かれます。人材確保体制構築支援事業では、研修体制の構築(1事業所10万円)、中山間地域等・離島等地域における採用活動の支援(同30万円)、経験年数が短い訪問介護員等への同行支援(1回2,500円から5,000円、1人あたり通算30回まで)、周辺事業所の休廃止等に伴うかかり増し経費への支援が並びます。経営改善支援事業では、専門家への業務委託等による経営改善の支援(1事業所40万円)、登録ヘルパー等の常勤化の促進(1人につき月10万円、3か月分を上限)、小規模法人等の協働化・大規模化の取組(1事業者グループ150万円、要件該当時は200万円)、広報活動の支援(同30万円)などが対象です。
補助申請期間は令和8年7月27日から令和8年8月28日まで。提出は三重県電子申請・届出システムからで、郵送を希望する場合は事前連絡が必要とされています。交付決定は9月下旬頃、実績報告書の提出期限は令和9年2月26日と示されています。詳細は三重県の該当ページでご確認ください。
福島県|同種の補助金は受付終了、賃上げ支援は実績報告が11月2日
福島県では、同じ枠組みの福島県訪問介護等サービス提供体制確保支援事業補助金について、7月27日付で「予算の上限に達したため申請受付を終了した」との案内が掲載されました。補助メニューの内容や様式は引き続き公開されていますので、他県の同種事業を検討する際の参考にもなります。
あわせて、介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業のページが7月24日付で更新されました。こちらは交付を受けた事業所向けの案内が中心で、実績報告書の提出期限は令和8年11月2日とされています。国保連の算出額が事業所の申請額を上回る法人については変更承認申請による差額の追加交付が案内され、その提出期限は7月27日でした。さらに、申請時に処遇改善加算の算定を誓約した事業所が令和8年11月から算定を開始する場合の提出期限として、処遇改善計画書は9月30日、体制届は居宅系が10月15日必着、施設系が11月1日必着という目安が示されています。詳細は福島県の該当ページでご確認ください。
大阪市|令和9年度の整備事業量調査、8月5日17時まで
大阪市は7月22日付で、令和9年度介護施設等の整備に係る事業量調査(2回目)の案内を掲載しました。来年度予算の編成にあたり、事業者の意向を踏まえて調整するための調査で、実施を希望する場合は令和8年8月5日17時までに行政オンラインシステムから回答するよう求めています。
調査対象となる整備事業は、スプリンクラー設備等整備、非常用自家発電設備整備、高齢者施設等の水害対策強化、換気設備整備、簡易陰圧装置設置、感染拡大防止のためのゾーニング環境等の整備、多床室の個室化、プライバシー保護のための改修、看取り環境整備、宿舎施設整備、創設を条件とした広域型施設の大規模修繕・耐震化、特別養護老人ホーム等の長寿命化を目的とした大規模修繕、ブロック塀等改修の13事業です。補助単価や補助率は今年度の内容であり、来年度は変更の可能性があるとされています。来年度に実施予定がない場合、回答は不要です。詳細は大阪市の該当ページでご確認ください。
青森県|経営診断の費用を補助、申請は9月4日必着
青森県は7月22日付で、青森県介護事業所経営改善支援事業費補助金の令和8年度交付要綱を制定したと案内しました。独立行政法人福祉医療機構が提供する経営診断の受診費用(1事業所あたり税込11,000円)について、県が5分の4を補助するもので、1事業者あたりの上限は35万円です。
対象となるのは、県内で訪問介護、通所介護、認知症対応型通所介護、小規模多機能型居宅介護、認知症対応型共同生活介護、介護老人福祉施設、介護老人保健施設、軽費老人ホームを運営する事業者です。申請受付期間は令和8年9月4日必着で、申請を希望する場合は事前に県へ連絡するよう求められています。提出は高齢福祉保険課あてのメールです。他の補助金で助成を受けているものは対象外となる点にも注意が必要です。詳細は青森県の該当ページでご確認ください。
山口県|サービス継続支援の申請、8月10日必着
山口県は7月24日付で、山口県介護事業所等に対するサービス継続支援事業費補助金(備品等購入費等)の申請について、締切が近づいたとして改めて周知しました。締切は令和8年8月10日必着です。
案内では、事務局に申請メールを送信済みの事業所についても、事務局から受信した旨の返信がない場合はメールが届いていない可能性があるとして、返信の有無を確認するよう呼びかけています。締切を過ぎると受付できないとも明記されており、送信済みで安心せず、到達確認まで済ませておくことが求められます。詳細は山口県の該当ページでご確認ください。
神奈川県|令和8年度の指導監査、重点4項目を提示
神奈川県は7月29日付で、社会福祉法人等の指導監査に関するページを更新しました。令和8年度の指導監査実施要綱と実施方針・重点事項が掲載され、重点事項として「人権侵害等の防止に向けた取組」「防災・防犯対策・感染症対策」「地域との連携」「法人運営体制の確保状況」の4つが挙げられています。
特別養護老人ホーム・養護老人ホーム・軽費老人ホームを対象とする指導監査指導基準も令和8年度版が公開されました。あわせて、県内に主たる事務所がある社会福祉法人の所轄庁の考え方も整理されています。事業を行う区域が県内の各市の区域のみであれば各市長、町村のみまたは2つ以上の市町村にわたる場合は知事、主たる事務所が指定都市にある場合は指定都市の長といった区分です。指導監査を控える法人は、重点事項に沿った自己点検を早めに進めておくとよいでしょう。詳細は神奈川県の該当ページでご確認ください。
事業者への推奨アクション
- 訪問介護・定期巡回・夜間対応型を運営している場合は、自社が指定を受ける自治体で体制確保の補助事業が実施中か、受付が終了していないかを確認する
- 三重県で該当する事業所は、8月28日の締切に向けて交付申請書・事業計画書・所要額調書などの様式一式を準備する
- 大阪市内で来年度の施設整備を検討している場合は、8月5日17時までに事業量調査へ回答する
- 青森県で該当サービスを運営している場合は、経営診断の補助について9月4日必着の申請に向けて事前連絡を行う
- 賃上げ・職場環境改善支援の交付を受けた事業所は、実績報告の期限と処遇改善加算の届出スケジュールを逆算して確認する
- 社会福祉法人は、令和8年度の指導監査の重点事項と最新の指導基準を突合し、書類整備の状況を点検する
出典一覧
| 自治体 | カテゴリ | ページ |
|---|---|---|
| 三重県 | 介護 | 令和8年度三重県訪問介護等サービス提供体制確保支援事業補助金 |
| 福島県 | 介護 | 福島県訪問介護等サービス提供体制確保支援事業補助金 |
| 福島県 | 介護 | 介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業 |
| 大阪市 | 介護 | 令和9年度介護施設等の整備に係る事業量調査(2回目) |
| 青森県 | 介護 | 青森県介護事業所経営改善支援事業費補助金 |
| 山口県 | 介護 | サービス継続支援事業費補助金(備品等購入費等)の申請 |
| 神奈川県 | 共通 | 社会福祉法人等の指導監査について |
※本記事は全国67自治体の事業者向けページから、のどか会計事務所がピックアップしてお届けする情報です。記事の正確性は各自治体公式ページを優先してご確認ください。

