8月12日のX(旧Twitter)では、障害者雇用で働いてきた当事者が「2年たったら切られました」と投稿し、企業に支給される助成金と雇い止めの関係をめぐる議論が広がりました。この投稿は約8.1万回表示され、1,806件のいいねを集めています。同じ日には、発達障害の原因を「親の愛情不足」とする説への抗議も拡散し、診断のあとにあらゆる言動を障害へ結びつけられる当事者の実感や、受診時の配慮、診断書事務の膨張といった話題も並びました。本記事では特に反響の大きかった5件を紹介します。
本日のハイライト
- 障害者雇用で「2年たったら切られました」とする当事者の投稿が約8.1万回表示され、1,806件のいいねを集める
- 発達障害の原因を「親の愛情不足」とする説への抗議が1,072件のリポストで拡散、公的機関の解説とは異なる内容
- 発達障害のある人の受診・検査の負担を整理した投稿に約1.8万回表示、絵カードやタイマーの実践例も
障害者雇用「2年たったら切られました」に8.1万表示
何が起きた?
8月12日、Xユーザーのうつだもんさんが、障害者雇用で真面目に働いてきたものの2年で契約を打ち切られたと投稿しました。投稿では「特開金」という制度名を挙げ、障害者を雇い入れた企業に助成金が入るあいだは大切にされ、その期間が終わると更新の意思がなくなる、という趣旨を述べています。この投稿は約8.1万回表示され、1,806件のいいねと339件のリポストを集めました。リプライや引用リポストには、同じように2年での区切りを経験したという声のほか、社会保険労務士から事業主側の制約についての補足も寄せられています。
注目の投稿
うつだもん(@D8L5d)|当事者
この投稿は約8.1万回表示され、339件のリポストを集めました。
Xでの反応
賛成・共感の声
– 岸野さん(@coco_ruuchan):「2年縛りありますね、たしかに」とし、自身も前回は2年だったと応じた(📎 投稿を見る)
– こりたん(@kori_tan_):障害者雇用で初めて働いた市役所でも最長2年と言われたとし、就職活動の負担を踏まえると「2年で切られるのはしんどいわ」と述べた(📎 投稿を見る)
反対・懸念の声
– あむのおへそ(@amuoheso):2年で切られたと捉えるか、2年のチャンスを得たと捉えるかではないかとして、その期間に人間関係を築き契約更新につなげる道もあると述べた(📎 投稿を見る)
補足・情報の声
– 社会保険労務士 金子 稔(@srkaneko):「解雇したら、しばらく受給できません」と、事業主の側にも制約があることを補足(📎 投稿を見る)
出典・一次情報
- 「特開金」は、就職困難者を雇い入れた事業主に支給される特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)の略称として使われている語です。厚生労働省の公表資料では、助成対象期間は対象労働者の区分と企業規模によって1年から3年に分かれ、中小企業が重度障害者等を除く身体・知的障害者を短時間労働者以外として雇い入れた場合が2年(支給額120万円)、重度の身体・知的障害者や45歳以上の身体・知的障害者、精神障害者などの「重度障害者等」は3年(同240万円)とされています。厚生労働省「特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)」
- 同コースの主な支給要件には「継続して雇用することが確実であると認められること」が含まれ、この「継続して雇用する」とは、対象労働者が65歳以上に達するまで継続して雇用し、かつ雇用期間が継続して2年以上であることと定義されています。
- 有期雇用労働者として雇い入れる場合は、令和5年10月1日以降、本人が望む限り更新できる「自動更新」であることが支給の条件とされています。
- 個々の事業所の契約内容や運用実態については公表資料からは確認できず、本稿では未確認です。
ポイント
助成の期間は障害の区分と働き方で1年から3年に分かれ、一律に2年で終わる制度ではありません。契約の前に、対象区分と更新の条件を確認しておきたいところです。
発達障害「親の愛情不足」の誤情報に抗議、1,072リポスト
何が起きた?
8月12日、Xユーザーのプラナーさんが、地方選挙の街頭で交わされたやりとりを撮影した動画を投稿しました。「発達障害は親の愛情不足が原因なんですか?」と尋ねた市民に対し、候補者側が明確に否定しなかったとして問題視する内容です。この投稿は約8.2万回表示され、2,174件のいいねと1,072件のリポストを集めました。リプライには、発達障害のある子どもや家族に向き合ってきた立場からの抗議が寄せられ、科学的な裏づけのない説明が公の場で語られることへの懸念が相次いでいます。発達障害は生まれつきの発達のしかたの偏りによるものとされており、育て方を原因とする説明は公的機関の解説には見当たりません。
注目の投稿
プラナー(@endisnprotest)|Xユーザー
この投稿は約8.2万回表示され、1,072件のリポストを集めました。
Xでの反応
賛成・共感の声
– どどん(@dondon00dododo):「科学も医学も親も本人も馬鹿にしてる」と反発し、特別支援学級に関わる人たちにも伝えると述べた(📎 投稿を見る)
– たま(@MweIsroJ495h5aM):科学的に誤った内容が政党から流布されるのであれば説明責任が求められるとし、思い悩む親や差別を受ける人が出ることを懸念した(📎 投稿を見る)
– ひんぱろ(@HRpG9M7bCkjOk7L):議員や候補者であれば「発達障害の定義ぐらいちゃんと勉強して理解しろよ」と、前提となる知識のあり方を問うた(📎 投稿を見る)
出典・一次情報
- 発達障害は「発達のしかたに生まれつき凸凹がある障害」と説明されており、育て方やしつけを原因とする記述は見当たりません。国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「みなさんに、わかってほしいこと」
- 発達障害者支援法は、発達障害を脳機能の障害であって症状が通常低年齢において発現するものと定義しています。厚生労働省は同法に基づき、発達障害者支援センターの運営や地域支援体制の整備などの施策を進めています。厚生労働省「発達障害者支援施策の概要」
- 投稿された動画に映るやりとりの全体像、発言者の意図、その後の説明の有無については本稿では確認できていません。このため本記事では政党名・個人名を特定せず、語られた内容そのものの当否に絞って扱っています。
ポイント
原因の説明がひとつ誤って広まるだけで、家族は自責を抱え、当事者は支援から遠のきます。支援の議論の前に、事実の確認が要ります。
診断後「障害だから」と言われ続ける実感に7.2万表示
何が起きた?
8月12日未明、Xユーザーの過激派ダブルピースさんが、発達障害かもしれないと考えて早期の診断と周囲の理解を求めたところ、医療機関では怒っても笑っても喋っても「障害だから」と説明されてしまう、という趣旨の投稿をしました。最後は「やっぱり医療と関わるのやめとこ」と結んでいます。この投稿は約7.2万回表示され、1,529件のいいねを集めました。リプライや引用リポストには、困りごとをすべて障害に帰された経験を語る声が並び、診断が理解の入口ではなく決めつけの入口になることへの懸念が示されています。
注目の投稿
過激派ダブルピース(@ASHITA__N0_K0E)|Xユーザー
この投稿は約7.2万回表示され、1,529件のいいねを集めました。
Xでの反応
賛成・共感の声
– 日記帳(@jCLt4PEPOK12489):不調の原因は上司の言動だと説明しても会話の苦手さに結びつけられたと、診察でのやりとりを再現して共感を示した(📎 投稿を見る)
– muchi(@muchi_00):箸のにおいが気になり替えてほしいと伝えたところ「こだわりが強い」と受け取られたと述べた(📎 投稿を見る)
– ニアリイ(@Niariisan):親からも「障害だから」と扱われがちで、どこからが障害でどこまでがそうでないのかが共有されていないと指摘(📎 投稿を見る)
反対・懸念の声
– 巨塔(@1xatax1):話が飛躍していると感じたものの、投稿者の他の発信を見て事情を察したとした(📎 投稿を見る)
補足・情報の声
– マシアちゃん(@xmIyrOLeaA17418):必要なのは医学的なアプローチだけでなく考え方の手本を示す視点でもあるとして、割り切って対処する現実的な道を挙げた(📎 投稿を見る)
出典・一次情報
- 本トピックは個人の体験と意見の表明であり、公的機関による一次情報は該当しません。
- 厚生労働省の「精神・発達障害者しごとサポーター養成講座」では、配慮のポイントとして、本人をよく知る専門家や家族にサポートのコツを聞くこと、肯定的・具体的・視覚的な伝え方を工夫することなどが挙げられています。厚生労働省「発達障害の特性(代表例)」
- 診断や受診についての一般的な情報は、国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センターが公開しています。「発達障害を理解する」
ポイント
診断名は困りごとを整理する道具であって、行動のすべての説明ではありません。「障害だから」で会話が終わると、本当の困りごとが見えなくなります。
発達障害のある人の受診の工夫、1.8万表示で共有
何が起きた?
8月12日夕方、Xユーザーの佐々木康栄さんが、発達障害のある人にとって病院の受診や検査が大きな負担になることがあるとして、何をされるのか分からない、いつ終わるのか分からない、音や光や触られることがつらい、待つことが大きな負担になる、といった具体例を挙げました。そのうえで、厚生労働省の事業で作成された資料に、これから何をするのか見通しを伝える、写真や絵などで目で見て分かるようにする、本人が意思を伝えられる方法を用意する、音や光などの感覚に配慮する、場所や空間を調整する、といった工夫が紹介されていると共有しています。この投稿は約1.8万回表示され、345件のいいねと70件のリポストを集めました。引用リポストには、絵カードやタイマーを持ち歩いて活用しているという実践も寄せられています。
注目の投稿
佐々木康栄 / Sasaki Koei(@KoeiSasaki)|Xユーザー
この投稿は約1.8万回表示され、70件のリポストを集めました。
Xでの反応
賛成・共感の声
– 苺チョコパン(@makoto_hand):「連れて行くだけで すごーく大変」と、受診そのものの負担の大きさを挙げた(📎 投稿を見る)
補足・情報の声
– komu(@mkomukomu):急に通院へ同行することがあるため「受診の絵カードはいつも持ち歩いてる」と実践を紹介(📎 投稿を見る)
– そよ風(@R103ci1f2h16415):病院でも児童相談所でも療育機関でもカードや写真、イラスト、タイマーを活用しており、終わりが分かることで二次障害を防げると述べた(📎 投稿を見る)
– おばあちゃん(@zz1fo):待合室にイラスト付きの掲示があれば助かるとし、視覚支援は誰にとっても有効ではないかと述べた(📎 投稿を見る)
出典・一次情報
- 投稿で共有された資料の名称・作成年度・発行主体は、本稿では特定できていません。
- 医療分野で事業者が講ずべき措置については、障害者差別解消法に基づく対応指針が厚生労働大臣決定として公表されています。厚生労働省「医療分野における事業者が講ずべき障害を理由とする差別を解消するための措置に関する対応指針」(平成28年1月)
- 受診前の準備については、生育歴の整理や困りごとのメモ、母子健康手帳や通知表、心理検査の結果を持参することなどが案内されています。国立障害者リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センター「医療・相談機関へ行くときには」
- 合理的配慮の考え方は、同センターの「発達障害のある人への合理的配慮」にまとめられています。
ポイント
見通しを伝える、目で見て分かるようにするといった工夫に、特別な設備は要りません。受診の負担は、事前のひと手間で下げられる部分があります。
「書いても書いても」障害年金や手帳の診断書に188いいね
何が起きた?
8月12日、Xユーザーの青い薔薇さんが、障害年金の診断書、障害者手帳の診断書、介護保険の診断書、自立支援法の診断書、医療保護入院の更新届など、書くべき書類が山ほど溜まっていると投稿しました。「書いても書いても次から次へと書類が来る」として、診療だけでなく書類作成にも疲れるとしています。この投稿は6,462回表示され、188件のいいねを集めました。リプライには、書類に伴う責任の重さをねぎらう声や、医療機関のソーシャルワーカーに書類を任せている例を挙げる声が寄せられています。
注目の投稿
青い薔薇(@Trans_Blue0630)|Xユーザー
この投稿は6,462回表示され、188件のいいねを集めました。
Xでの反応
賛成・共感の声
– 公僕の戯言(@LV7BEzP61miKwNC):書類に伴う医師の責任の重さに触れ、ねぎらいの言葉を寄せた(📎 投稿を見る)
補足・情報の声
– 和(@kazu_azumino):病院のソーシャルワーカーに書類を全部任せている院長もいると、体制の違いを挙げた(📎 投稿を見る)
出典・一次情報
- 障害年金の請求手続きに使う診断書は、障害の種類ごとに様式が定められ、日本年金機構が公開しています。日本年金機構「障害年金の請求手続き等に使用する診断書・関連書類」
- 精神の障害用の診断書については、記載にあたって留意すべき点をまとめた記載要領が公表されています。厚生労働省「障害年金の診断書(精神の障害用)記載要領」
- 障害年金、障害者手帳、自立支援医療、介護保険は根拠となる法律も提出先も別で、それぞれに様式と有効期間が定められています。医師一人あたりの書類作成量を示す公的な統計は、本稿では確認できていません。
ポイント
診断書は制度ごとに別の様式・別の窓口で求められます。当事者が結果を待つ時間は、書く側の事務量とも地続きです。
今日のまとめ
- 障害者雇用で「2年たったら切られました」とする投稿は約8.1万回表示され、1,806件のいいねを集めました。助成の期間は障害の区分と働き方で1年から3年に分かれるとされています。
- 発達障害の原因を「親の愛情不足」とする説への抗議は1,072件のリポストで広がりました。公的機関の解説では、発達障害は生まれつきの発達のしかたの偏りによるものとされています。
- 診断後の決めつけ、受診時の負担、診断書事務の膨張と、当事者の側からも支援する側からも負担の所在を指摘する声が並びました。
制度の要件や助成の区分は、公表資料で確かめられる部分が多くあります。契約や申請で迷ったときは、自治体の障害福祉担当窓口や基幹相談支援センター、ハローワークなど公的な窓口に早めに相談しておくと、選べる手を残しやすくなります。
関連する質問(よくある疑問)
Q1. 障害者を雇い入れた企業への助成金は、2年で終わるのですか?
A1. 特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)の助成対象期間は、対象労働者の区分と労働時間、企業規模によって1年から3年に分かれるとされています。中小企業が重度障害者等を除く身体・知的障害者を短時間労働者以外として雇い入れた場合が2年、重度障害者等は3年とされており、一律に2年で終わる仕組みではないとされています。
Q2. 発達障害は親の育て方や愛情不足が原因なのですか?
A2. 公的機関の解説では、発達障害は発達のしかたに生まれつき凸凹がある障害と説明されており、育て方やしつけを原因とする記述は見当たりません。発達障害者支援法も、脳機能の障害であって症状が通常低年齢において発現するものと定義しているとされています。
Q3. 発達障害のある人が受診するとき、どんな備えや配慮が考えられますか?
A3. 公的機関の案内では、生育歴の整理や困りごとのメモ、母子健康手帳や通知表、心理検査の結果を持参することが勧められているとされています。見通しを伝える、目で見て分かるようにする、感覚や待ち時間に配慮するといった工夫も紹介されており、事前に相談しておくとよいとの指摘があります。詳細は各自治体の障害福祉担当窓口/基幹相談支援センターへご相談ください。

