5月28日前後のXで、訪問看護・在宅ケアの制度と現場をめぐる投稿が相次いで注目を集めました。在宅医療に詳しい医師が紹介したフランスの「看護師が担い手」というモデルは約5,800表示に達し、看護師の裁量と病床運用のあり方に関心が広がっています。あわせて医療的ケア児支援の「18歳の壁」を解消する改正法案の動きや、在宅での看取り、訪問看護の存在価値をめぐる発信も話題になりました。本記事では、その日に反響の大きかった訪問看護関連の投稿5件を、制度・経営・連携の観点から取り上げます。
本日のハイライト
- 在宅医療の担い手を看護師とするフランスの仕組みを紹介した投稿が約5,800表示、84いいねを集めた
- 医療的ケア児支援の「18歳の壁」を解消する改正法案に3党合同部会が賛成へ、との報道が20リポストで拡散
- 在宅での看取りを綴った終末期ケア当事者の投稿が約3.6万表示、274いいねと大きな共感を呼んだ
フランスの在宅医療は「担い手が看護師」、約5,800表示で裁量論に関心
何が起きた?
5月28日、医療法人社団悠翔会の佐々木淳理事長がXで、フランスの在宅医療の特徴を紹介しました。投稿によると、フランスでは日本で高侵襲・高リスクとされる医療処置やケアの一部も自宅で行われ、その背景には病床の適正利用があるといいます。人口あたり病床数が日本の半分という前提のもと、入院への依存を抑えて病床運用を弾力化し、医療費の支出も抑える狙いがあると説明しています。特筆点として挙げられたのが、在宅医療の主たる担い手が看護師である点で、医師はオンラインでのサポートが中心とされ、看護師のスキルと裁量の大きさが日本との違いとして紹介されました。
注目の投稿
佐々木 淳(@junsasakimdt)|在宅医療に取り組む医師
この投稿は約5,800表示され、84いいね・11リポストを集めました。
Xでの反応
補足・情報の声
– 小嶋 慎二(@kojima_aponet):在宅領域で使われる薬を誰がどう供給しているのか、帰国後の共有を求める声(📎 投稿を見る)
– ヤマケン(@vEBNIe6DkZ73596):「日本の在宅医療もフランス型に近づくことができるでしょうか?」と今後の方向性を問う声(📎 投稿を見る)
出典・一次情報
- 投稿者:佐々木 淳氏(医療法人社団悠翔会・在宅医療)@junsasakimdt
- 在宅医療における看護師の役割・特定行為については、厚生労働省「看護師の特定行為に係る研修制度」のページが参考になります。詳細は厚生労働省医政局の公式発表をご確認ください。
ポイント
看護師の裁量拡大と病床の適正利用は、日本の在宅医療の人材活用と制度設計を考えるうえでの論点として注目されています。
医療的ケア児支援の「18歳の壁」解消へ、改正法案に3党合同部会が賛成
何が起きた?
5月28日、参議院議員の山本博司氏が、医療的ケア児支援をめぐる「18歳の壁」の解消に向けた改正法案について、3党合同部会が賛成の方向で取りまとめたとする報道(公明新聞電子版)をXで紹介しました。「18歳の壁」とは、医療的ケア児(人工呼吸器の管理など日常的に医療的ケアを必要とする子ども)への支援が、18歳到達を境に途切れやすいとされる課題を指します。報道では改正法案への賛成方針が伝えられており、医療的ケアを必要とする人への支援の継続性に関わる制度動向として関心を集めています。
注目の投稿
山本博司(@y_hiroshi_1209)|参議院議員
この投稿は約227表示され、20リポストを集めました。
出典・一次情報
- 投稿者:山本博司氏(参議院議員)@y_hiroshi_1209
- 引用元報道:公明新聞電子版「(医療的ケア児支援)“18歳の壁”解消で改正法案に賛成へ/3党合同部会」(2026年5月28日付)https://digital.komei-shimbun.jp/kmd/article/0670202605280202
- 医療的ケア児支援法・関連制度の最新情報は、こども家庭庁および厚生労働省の公式発表をご確認ください。
ポイント
18歳到達後の支援の連続性は、訪問看護を含む在宅ケアの利用継続にも関わるため、改正の動向は引き続き注視が必要とされています。
在宅での看取りを綴った投稿が約3.6万表示、終末期ケアへの共感広がる
何が起きた?
5月28日、終末期癌の看護に関する発信を続けるアカウントが、自宅で妻を看取った経験をXに綴りました。投稿では、5月17日未明に自宅で看取りを行い、後日に通夜・告別式を済ませたことが報告されています。投稿者は、最期の呼吸が穏やかに止まっていった様子と、笑顔で旅立った妻の表情について記しています。在宅での看取りは、訪問看護ターミナルケア療養費などの制度や、在宅医・訪問看護師との連携体制に支えられる場面であり、当事者の体験として静かな反響を呼びました。
注目の投稿
山本大輔(@komaizumi5555)|終末期癌の看護に関する発信者
この投稿は約3.6万表示され、274いいねを集めました。
Xでの反応
補足・情報の声
– 山本大輔(@komaizumi5555):在宅医が「ご主人が確認された時間で死亡診断書をつくりますね」と対応し、最後に良い医師に担当してもらえたと感謝を綴る続報(📎 投稿を見る)
出典・一次情報
- 投稿者:山本大輔氏(終末期癌の看護に関する発信)@komaizumi5555
- 在宅での看取りに関わる訪問看護ターミナルケア療養費等の制度は、厚生労働省医政局・中央社会保険医療協議会の資料が参考になります。詳細は公式発表をご確認ください。
ポイント
在宅での看取りは在宅医・訪問看護師の連携と制度的支えのもとで成り立つものであり、終末期ケアの体制づくりの重要性を改めて示す投稿といえます。
「訪問看護は先手行動で評価される」、ステーションの存在価値論が話題
何が起きた?
5月28日、多摩市の訪問看護ステーション公式アカウントが、訪問看護の評価軸についての見方をXに投稿しました。投稿では、体調悪化後の処置はその場に居合わせれば誰でも対応を迫られる一方、悪化の手前にある小さな兆候に気づけるかどうかは、その場の看護師次第だと指摘しています。そのうえで、先手の行動によって入院などの大きなトラブルが減れば、それこそが訪問看護の存在価値ではないか、との仮説を示しました。事後対応よりも予防的な観察と早期対応に価値を置く考え方は、訪問看護の経営・人材育成の観点からも関心を集めています。
注目の投稿
は~とふる多摩センター(@heartfultama)|訪問看護ステーション公式
この投稿は約174表示され、37いいねを集めました。
出典・一次情報
- 投稿者:多摩市訪問看護は~とふる多摩センター(公式)@heartfultama
- 訪問看護の予防的役割・重症化予防の評価については、中央社会保険医療協議会の資料が参考になります。詳細は厚生労働省の公式発表をご確認ください。
ポイント
重症化の予兆をとらえる観察力をどう評価し育てるかは、訪問看護の質と経営を両立させるうえでの論点となっています。
児童精神科の訪問看護と「面前DV」、看護専門職の通告義務に注目
何が起きた?
5月28日、看護師・保健師の川添高志氏が、児童精神科の訪問看護における虐待対応についてXで発信しました。投稿では、緊急の電話相談で家庭内の暴力が打ち明けられることがあるとし、訪問看護ステーションとして18歳未満の場合は児童相談所への報告、18歳以上の場合は警察への相談という対応の枠組みを示しています。あわせて、家族の激しい喧嘩を子どもが見る「面前DV」も児童虐待にあたるとの認識を共有し、通報・通告は家族を処罰するためではなく、命を守り支援につなげるための看護専門職の義務であると述べました。緊急時対応マニュアルの整備や教育の重要性にも触れています。
注目の投稿
川添高志(@kawazoetakashi)|看護師・保健師
この投稿は約536表示され、11いいねを集めました。
出典・一次情報
- 投稿者:川添高志氏(看護師・保健師)@kawazoetakashi
- 児童虐待の通告義務は児童虐待の防止等に関する法律に定められています。対応の詳細はこども家庭庁および各都道府県・市区町村の児童相談所の公式情報をご確認ください。
ポイント
在宅・精神科領域の訪問看護では、虐待の早期発見と通告の体制づくりが、看護専門職に求められる重要な役割となっています。
今日のまとめ
- 在宅医療の担い手を看護師とするフランスのモデルが約5,800表示で注目され、看護師の裁量と病床運用が論点となった
- 医療的ケア児支援の「18歳の壁」解消に向けた改正法案の動きが、支援の継続性をめぐる制度動向として関心を集めた
- 在宅での看取りや訪問看護の存在価値、虐待対応など、現場の発信が制度・連携の観点から共感と議論を呼んだ
訪問看護をめぐる話題は、人材の裁量、制度改正、在宅での看取り、虐待対応まで多岐にわたりました。それぞれが訪問看護の制度・経営・多職種連携に関わるテーマであり、ステーション内での情報共有や連携体制の見直しの参考になりそうです。
関連する質問(よくある疑問)
Q1. 在宅医療で看護師ができる医療的な処置の範囲はどこまでですか?
A1. 訪問看護師が行える医療的な処置の範囲は、医師の指示や特定行為研修の修了状況によって変わるとされています。日本では特定行為研修制度のもとで一定の行為が看護師に拡大されてきたとの指摘があり、海外と単純に比較できない点には注意が必要と考えられています。
Q2. 医療的ケア児支援法の「18歳の壁」とは何を指しますか?
A2. 「18歳の壁」とは、医療的ケアを必要とする子どもへの支援が、18歳到達を境に途切れやすいとされる課題を指すと説明されています。報道では改正法案への賛成の動きが伝えられており、支援の継続性をめぐる制度動向として注目されているとの指摘があります。
Q3. 在宅での看取りに関わる訪問看護の制度や相談先を知りたいときはどうすればよいですか?
A3. 在宅での看取りには訪問看護ターミナルケア療養費などの制度が関わるとされ、在宅医や訪問看護師との連携体制が支えになると考えられています。詳細は厚生労働省医政局公式サイトや各都道府県の担当窓口をご確認ください。
※本記事は制度・経営の観点からの情報提供です。医療判断や具体的な治療・ケア方針については、必ず主治医・担当看護師にご相談ください。

