6月5日前後のXで、訪問看護・在宅医療をめぐる経営と制度の話題が相次いで注目を集めました。在宅医による月次の診療報酬公開には297いいねが寄せられ、不登校児童向け訪問看護の拡大が看護人材の配分に与える影響を論じる投稿も拡散しました。さらに、ケアマネジャーへの訪問を複数人で行う際の経費を国の補助対象とする通知も話題となり、在宅ケアの担い手と制度設計が連動して議論されています。本記事では、経営・制度・連携の観点から反響の大きかった投稿を取り上げます。
本日のハイライト
- 在宅医による月次の診療報酬公開(5月は約100万円)に297いいねが集まり、医療の公的性をめぐる議論が拡散
- 不登校児童向け訪問看護の拡大が重度障害児の看護リソースを奪うとの指摘に、約4,600表示の反応
- 川口市の事件を受け、ケアマネ複数訪問の経費を国が補助対象とする通知が報じられ、30件のリポスト
在宅医の診療報酬公開、月100万円で看取りゼロを報告
何が起きた?
6月5日、在宅医療に従事する医師が、自院の月次の診療報酬を公開しました。投稿によれば5月は約100万円で、3か月ほど看取り(在宅での終末期のケアと死亡確認)がなかったため低調だったとしています。一方で「患者さんが元気なのはとてもいいこと」とし、「医療はビジネスでなく社会の公的事業、患者が減ることを喜ぶ」という信念のもと、開業以来毎月の診療報酬を公開していると説明しました。在宅医療の経営実態が当事者から数値で示される機会は少なく、経営透明性の観点から注目を集めました。
注目の投稿
森田洋之(@MNHR_Labo)|在宅医・医療経済ジャーナリスト
この投稿は約3,300回表示され、297いいね・31件のリポストを集めました。
Xでの反応
賛成・共感の声
– みき(@Miki_K17):病気が減ることを喜ぶ医師が増えてほしいとの共感(📎 投稿を見る)
– T M(@TM7157):「日本中に、森田先生のような本物の医師が現れますように」と賛同(📎 投稿を見る)
– 珈琲太郎(@bebera62521):「全てのお医者様が 森田先生と同じ想いだと 良いのになぁ」との声(📎 投稿を見る)
反対・懸念の声
– オズィイ(@4QGJQzWqVgMPzWR):利益優先の医療への批判を引用リポストで提起(📎 投稿を見る)
出典・一次情報
- 投稿者本人による月次の診療報酬公開(X投稿・上記URL)
- 在宅医療の診療報酬体系は厚生労働省「在宅医療に係る診療報酬」を参照。詳細は中央社会保険医療協議会(中医協)資料をご確認ください
ポイント
在宅医療の経営は患者数や看取り件数で月ごとに変動しやすく、当事者による数値公開は経営の実態を理解する手がかりになると考えられます。
不登校向け訪問看護の拡大、重度障害児の人材流出を懸念する声
何が起きた?
6月5日深夜、不登校児童を対象とする訪問看護に大手事業者が参入し始めている状況について、看護人材の配分を懸念する投稿が拡散しました。投稿者は、負荷の比較的軽い案件へ看護師が流れることで、24時間ケアが必要な重度の障害児への在宅医療リソースが不足しかねないと指摘しています。不登校が約50万人規模とされるなかで、限られた医療資源をどう配分するかという制度的な論点が提起された形です。医療判断の是非ではなく、人材と財源の配分という経営・制度の観点から関心を集めました。
注目の投稿
白いカラスの男(@kidasarada)
不登校児童向け訪問看護の拡大により看護人材が流出し、重度障害児への在宅ケアが手薄になりかねないとして、医療資源の配分議論が避けられない段階に来ていると論じた投稿です。
この投稿は約4,600回表示され、88いいね・24件のリポストを集めました。
Xでの反応
反対・懸念の声
– clonidine(@clonidine25):精神科の負荷の高い現場を避けたい人材が流れてきそうだとの見方(📎 投稿を見る)
– 遊龍鳳凰(@hidakan1989):子ども医療費の仕組みと相まって公費負担が膨らむのではとの懸念(📎 投稿を見る)
補足・情報の声
– 沢田(@wYWM6wJqns63209):負荷の軽い案件に人材が集まりやすい構造を指摘する声(📎 投稿を見る)
出典・一次情報
- 訪問看護の対象や算定区分は厚生労働省「訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法」を参照
- 医療的ケア児の支援体制については「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」をご確認ください
ポイント
訪問看護の需要拡大は人材配分の難しさと表裏一体であり、重度ケアの担い手をどう確保するかが制度設計の課題になると指摘されています。
ケアマネ複数訪問の経費、国の補助対象とする通知が報道
何が起きた?
6月5日、ケアマネジャーが利用者宅を複数人で訪問する際の経費を国の補助対象とする通知が出されたと報じられ、在宅ケアの安全確保をめぐる投稿が注目されました。投稿者は通知への対応の早さを評価しつつ、訪問看護も含めて誰かの家を訪問する際は複数人体制が望ましいとしながら、増加するコストに社会が耐えられるかという財源面の懸念も示しています。報道は、川口市で発生したケアマネジャーをめぐる事件を受けた再発防止策と位置づけられています。
注目の投稿
afcp(@afcp_01)
この投稿は約3,400回表示され、82いいね・30件のリポストを集めました。
Xでの反応
補足・情報の声
– ょっ(@Donu4t):「たしかに家庭訪問は2人体制がいい」とし、国と事業所のどちらが人件費を負担するかが論点だとの指摘(📎 投稿を見る)
出典・一次情報
- 日本経済新聞「ケアマネ複数人の訪問、経費は『国の補助対象』 事件受け通知」(投稿内で言及)
- 埼玉新聞「川口ケアマネ殺害…厚労省が事件受け再発防止に向け通知」https://www.saitama-np.co.jp/articles/199755
- 詳細は厚生労働省の公式発表をご確認ください
ポイント
在宅ケアの安全確保には複数人訪問などの体制強化が有効とされる一方、その費用を誰が負担するかという財源設計が今後の論点になると考えられます。
処遇改善加算や補助金の事務負担増、現場から本体報酬での増額を望む声
何が起きた?
6月5日、加算や補助金の申請に伴う事務負担の増加について、在宅ケアの現場から投稿がありました。投稿者は、処遇改善加算(職員の賃金改善を目的とした加算)の引き上げに伴う加算変更の申請や、重要事項説明書の同意書を全利用者から取得する作業、物価高・災害対策・レクリエーション支援などの補助金申請に追われている状況を説明しています。加算や補助金はありがたいとしつつ、人手不足で外注の資金も乏しい現場としては、本体報酬での増額や事務を伴わない支援金の方が助かるとの声を上げました。
注目の投稿
看取りケアニン2(@carenin_t)|在宅ケア従事者
処遇改善加算の引き上げや各種補助金の申請で事務作業が増え、人手不足の現場には本体報酬での増額や手間のかからない支援の方がありがたいと述べた投稿です。
この投稿は約900回表示され、39いいねを集めました。
Xでの反応
賛成・共感の声
– 必殺仕事人(@koechan15):「補助金は事務仕事増えるんですよね。普通に増やすか、何もしないで支援金くれる方が助かりますね」と同意(📎 投稿を見る)
補足・情報の声
– 訪問介護のリアル(@houmonnote):制度を受けるための説明・同意書・申請で事務だけが積み上がり、必要なのは事務負担を減らす仕組みだとの指摘(📎 投稿を見る)
出典・一次情報
- 処遇改善加算の制度内容は厚生労働省「介護職員等処遇改善加算」の関連通知を参照
- 加算の算定要件・申請手続きの詳細は各都道府県・市町村の担当窓口をご確認ください
ポイント
加算や補助金は現場を支える狙いがある一方、申請に伴う事務負担が人手不足の現場を圧迫する側面もあり、事務簡素化が求められているとの指摘があります。
医療的ケア児支援法改正、勉強会で政策テーマに
何が起きた?
6月5日、元国会議員が鳥取・島根を訪問し、地域の議員らと福祉に関する勉強会を開いたことを報告しました。テーマは4月から施行された「高次脳機能障害支援法」と、今国会での成立を目指すとされる「医療的ケア児支援法改正」で、1時間以上にわたって意見交換が行われたとしています。医療的ケア児への支援は訪問看護とも密接に関わる分野であり、制度改正に向けた政策動向として注目されます。
注目の投稿
山本博司(@y_hiroshi_1209)
この投稿は約200回表示され、39いいね・14件のリポストを集めました。
公開時点でリプライ・引用は確認できていません。
出典・一次情報
- 「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」(医療的ケア児支援法)は内閣府・厚生労働省の公式情報を参照
- 法改正の審議状況は国会の審議経過をご確認ください
ポイント
医療的ケア児支援は訪問看護と連携が不可欠な分野であり、関連法の改正動向は在宅ケア体制の整備に影響すると考えられます。
今日のまとめ
- 在宅医による月100万円の診療報酬公開には297いいねが集まり、医療の公的性をめぐる議論が広がりました
- 不登校向け訪問看護の拡大や処遇改善加算の事務負担増など、人材と財源の配分をめぐる経営課題が複数提起されています
- ケアマネ複数訪問の国補助通知や医療的ケア児支援法改正など、在宅ケアの安全と連携に関わる制度動向も注目されました
訪問看護を含む在宅ケアは、人材・財源・制度が連動して動いています。ステーション内での情報共有や多職種連携の見直しの参考にしていただければと思います。
関連する質問(よくある疑問)
Q1. 在宅医療を担う医療機関の診療報酬はどのように決まるのですか?
A1. 在宅医療の診療報酬は、訪問診療料や在宅時医学総合管理料などの項目ごとに、厚生労働大臣が定める点数表に基づき算定されるとされています。看取りや訪問回数によって月ごとに変動しやすいとの指摘もあります。詳細は中央社会保険医療協議会(中医協)の資料をご確認ください。
Q2. ケアマネジャーの複数人訪問が国の補助対象になるとはどういうことですか?
A2. 報道によれば、利用者宅への訪問を複数人で行う際の経費を国の補助対象とする通知が出されたとされています。川口市の事件を受けた再発防止策と位置づけられており、費用負担のあり方が論点になるとの指摘があります。詳細は厚生労働省の公式発表をご確認ください。
Q3. 処遇改善加算を取得すると事務手続きはどのくらい必要ですか?
A3. 加算の取得には計画書や実績報告書の作成、利用者への重要事項説明など一定の事務手続きが必要とされています。人手不足の現場では負担になるとの声もあり、事務簡素化を求める指摘も見られます。詳細は厚生労働省医政局公式サイトおよび各都道府県の担当窓口をご確認ください。
※本記事は制度・経営の観点からの情報提供です。医療判断や具体的な治療・ケア方針については、必ず主治医・担当看護師にご相談ください。

