令和8年8月1日から、介護保険施設に入所している一部の方の食費・居住費が見直されます。今回は、その国通知の周知を行った山口県のほか、6月22日の週に処遇改善加算や指定申請の案内を更新した徳島県・滋賀県・熊本市の動向を、のどか会計事務所が事業所目線で整理してお届けします。
今回のハイライト
最大の論点は、令和8年8月1日施行の補足給付(特定入所者介護サービス費・特定入所者介護予防サービス費)の見直しです。介護保険法第51条の3第2項第2号に規定する居住費の負担限度額と、第61条の3第2項第2号に規定する滞在費の負担限度額の一部を改正する告示(令和8年厚生労働省告示第88号)に基づき、食費・居住費の負担限度額および基準費用額が引き上げられます。施設サービス費の請求にも、利用者への説明にも影響する改正です。介護保険最新情報Vol.1513で関係省令の公布通知が追加で発出されており、各自治体が事業所への周知を本格化させています。
山口県|8月施行の補足給付見直しを国通知ベースで周知
山口県の介護保険情報ページ「かいごへるぷやまぐち」で、令和8年8月1日からの特定入所者介護(予防)サービス費の見直しに関する周知ページが公開されました(2026年6月23日付)。厚生労働省からの周知依頼を受けて、事務連絡・利用者向けリーフレット・補足給付の仕組みの参考資料3点が掲載されています。
事業所として確認しておきたい論点は、(1)対象となる利用者区分ごとに食費・居住費の負担限度額が変わること、(2)基準費用額(事業所が利用者から受け取る額の目安)も同時に改定されること、(3)8月以降の利用者への請求・契約説明資料を改定後の額に差し替える必要があること、の3点です。介護保険施設等に入所する一部の方の食費・居住費が変わる旨が、利用者向けリーフレットでも明記されています。詳細は山口県の周知ページと添付された国通知でご確認ください。
出典:山口県 令和8年8月からの特定入所者介護(予防)サービス費の見直し等に係る周知について
山口県|6月30日締切の物価高騰対策補助金と継続支援補助金
山口県では同じく6月23日付で、令和8年6月30日(火)必着を締切とする2本の補助金についての再案内も出ています。介護施設等物価高騰対策支援事業補助金及び介護施設等光熱費高騰対策支援金は、4月8日に最初の案内が出ていたものの再周知です。あわせて、介護施設等に対するサービス継続支援事業費補助金(食料品等購入費等)も同じ6月30日締切で改めて告知されました。
問い合わせ・提出先は県長寿社会課ではなく、補助金交付事務等の委託事業者となっている点に注意が必要です。物価高騰対策補助金等の事務局は電話083-974-2068(平日9時から17時)、サービス継続支援補助金の事務局は電話083-902-8500(平日のみ)で受付しています。締切まで残り日数が少なく、申請メールを送付した事業所は事務局からの受信返信が届いているか改めての確認が必要です。
出典:山口県 物価高騰対策支援事業補助金等の再案内 / サービス継続支援事業費補助金
徳島県|令和7年度処遇改善加算 実績報告書の様式を更新
徳島県の介護保険ホームページ重要情報欄で、令和7年度介護職員等処遇改善加算の実績報告書に関するページが新たに掲載されました(2026年6月22日付)。提出期限は令和8年7月31日(金)必着で、これは「各事業年度における最終の加算の支払い(入金)があった月の翌々月の末日まで」というルールに沿った全国共通の期限と整合しています。
留意したいのは、令和7年度の実績報告様式は令和6年度版から変更されている点です。県のページでは、必ず最新の実績報告書(入力用エクセル)を使うよう案内されています。提出方法は原則メールで、件名の先頭に法人名を入れる運用です。地域密着型サービスや介護予防・日常生活支援総合事業など市町村指定のサービスは、市町村が提出先となるため窓口を取り違えない注意が必要です。賃金水準が引き下げられた場合は別紙様式5(特別な事情に係る届出書)の併用提出が求められています。
出典:徳島県 令和7年度処遇改善加算 実績報告書の提出について
滋賀県|実績報告書はしがネット受付サービスで提出
滋賀県でも、令和7年度福祉・介護職員等処遇改善加算(実績報告)の専用ページが更新されました(2026年6月22日付)。提出期限は同じく令和8年7月31日で、提出方法は「しがネット受付サービス」を経由したオンライン提出となっています。県通知(PDF)と国通知Q&A、別紙様式3の実績報告書様式と記入例(エクセル)が同ページに掲載されています。
問い合わせ窓口について、算定要件や様式に関する質問は厚生労働省・こども家庭庁コールセンター(電話050-3733-0230、9時から18時で土日も受付)に集約する案内になっています。県への問い合わせとの混同を避けるためにも、最初の窓口を整理しておくと事務がスムーズです。福祉と介護のサービスを併せて運営する事業所は、対象サービスごとの記載漏れがないように作成段階から計画書との照合をお勧めします。
出典:滋賀県 令和7年度福祉・介護職員等処遇改善加算(実績報告)
熊本市|地域密着型サービスの事前協議と指定介護予防支援の指定申請を開始
熊本市では、6月22日付で令和8年(2026年)12月以降に開設予定の地域密着型サービス3種の事前協議が開始されました。対象は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、(介護予防)小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)の3サービスで、(介護予防)小規模多機能型居宅介護と看護小規模多機能型居宅介護の相互転換も含まれます。受付期間は令和8年6月22日(月)から8月14日(金)までで、書類確認・修正に2週間程度かかる場合があるため、期日に余裕をもった提出が案内されています。
同日付で、指定介護予防支援事業者(令和8年12月1日指定予定)の指定申請の事前受付も開始されました。提出期限は令和8年8月21日(金)消印有効で、管理者が主任介護支援専門員であることや、居宅介護支援事業者としての指定を受けていることが要件です。指定後は介護予防支援費(2)として472単位(市町村指定の指定居宅介護支援事業者のみ)で算定でき、地域包括支援センターからの委託も継続可能と整理されています。指定手数料は15,000円(更新は10,000円)です。来年度より電子申請のみでの受付となる旨も添えられており、電子申請届出システムへの慣熟が必要です。
出典:熊本市 地域密着型サービス事業所の指定に係る事前協議 / 指定介護予防支援事業者(令和8年12月1日指定予定)の指定申請
事業者への推奨アクション
- 介護保険施設等を運営する事業所は、令和8年8月1日からの食費・居住費負担限度額の改定に備え、利用者契約書・重要事項説明書・請求システムを改定後の額で更新する。利用者・家族への事前説明資料の準備も早めに進める
- 令和7年度に処遇改善加算を算定した事業所は、7月31日の提出期限を起点に逆算してスケジュールを確保する。徳島県のように令和6年度版から様式が変わっている自治体もあるため、最新版を必ずダウンロードする
- 地域密着型サービスや総合事業の処遇改善加算実績報告の提出先は、所管の市町村となる。県と市町村の窓口を取り違えないよう、運営拠点ごとに整理する
- 山口県内で物価高騰対策補助金等を申請した事業所は、事務局からの受信返信が届いているか今一度確認する。6月30日を過ぎると受付不可となる
- 熊本市で令和8年12月の地域密着型サービス開設や指定介護予防支援事業者の指定を検討している場合、申請書類は8月14日(事前協議)/8月21日消印有効(指定介護予防支援)の期限を確認のうえ準備を進める
出典一覧
| 自治体 | カテゴリ | ページ |
|---|---|---|
| 山口県 | 介護 | 補足給付見直しの周知(8月施行) |
| 山口県 | 介護 | 物価高騰対策・光熱費高騰対策(6/30締切) |
| 山口県 | 介護 | サービス継続支援事業費補助金(6/30締切) |
| 徳島県 | 介護 | 令和7年度処遇改善加算 実績報告書(7/31期限) |
| 滋賀県 | 介護 | 令和7年度福祉・介護職員等処遇改善加算(実績報告) |
| 熊本市 | 介護 | 地域密着型サービス事前協議(6/22-8/14) |
| 熊本市 | 介護 | 指定介護予防支援事業者の指定申請(8/21消印有効) |
※本記事は全国67自治体の事業者向けページから、のどか会計事務所がピックアップしてお届けする情報です。記事の正確性は各自治体公式ページを優先してご確認ください。

