7月4日のXで、訪問看護・在宅医療分野の投稿が制度と現場エピソードで反響を集めました。深夜の看取り家族対応をめぐる看護師の投稿が約195万表示・1.8万いいねと突出し、包括医療病棟切替への在宅波及論、訪問看護ステーション法人解散の経営者手記、医療的ケア児の卒園式エピソードが並びました。制度・経営・多職種連携の観点で読み解きます。
本日のハイライト
- 男性看護師「保たせといて」看取り家族対応投稿が約195万表示、1.8万いいねの大反響
- 「包括医療病棟切替15年でADL低下在宅」への懸念投稿が約1.4万表示、リプライ3件
- 訪問看護思考整理屋「法人解散」経営者手記が約4.8万表示、リプライ11件
- 医ケアよりそいライン「先天性中枢性低換気症候群」卒園式エピソードが12いいね
トピック1:「保たせといて」看取り家族対応、195万表示で家族の看取り観に議論
何が起きた?
7月4日午前、男性看護師のふくろう(@fukro_ganpura)が、深夜に看取りが確定している患者の呼吸停止兆候について家族に電話連絡した際のエピソードを投稿しました。娘から「朝8時に行くのでそれまで保たせといてもらっていいですか」と告げられ電話が切れ、翌朝到着した娘の第一声が「寝たかったんだから仕方ないじゃん」だった、との現場報告です。看取り期の家族連絡と延命処置の意思確認、看護師の心理的負担が読み取れる内容として、約195万回表示・1.8万いいねの大規模拡散となりました。訪問看護・病棟いずれの看取り実務にも共通する家族連絡プロトコルの論点として受け止められています。
注目の投稿
ふくろう@男性看護師(@fukro_ganpura)|看護師
この投稿は約195万回表示され、1.8万いいね、リポスト1,432件を集めました。
Xでの反応
賛成・共感の声
– いと 訪問ナースマン(@mb_otea):親の死に際に「寝たいから」との理由には感覚が違うとの声(📎 投稿を見る)
– NSやま(@NsKgwdy0111):「病識なさすぎるけど、こういう人が多いのが現実」との看護師視点の共感(📎 投稿を見る)
– 那須乃りん(@rin_142356):「深夜の急変連絡で朝まで保たせてと言われると看護師としてガチで葛藤します」と現場葛藤への共感(📎 投稿を見る)
反対・懸念の声
– ろっか(@rokka_no_yell):「本気で逝きそうな人をそう簡単に保たせられるなら、この世に交通事故で逝く人はもっと少ない」と医療の限界指摘(📎 投稿を見る)
– リョウ(@e6LTUMs6vhryC2M):医療側で対応できる領域ではなく、看取りの意味そのものが伝わっていないとの懸念(📎 投稿を見る)
補足・情報の声
– よしお(@yoshi5251):家族連絡時に「もう間もなく」との事態を理解できない家族もいるとの現場補足(📎 投稿を見る)
– 軍用医療熊(@miliguma):看取り確定で家族の希望なら別料金取ってもよいとの制度視点の提案(📎 投稿を見る)
出典・一次情報
- 訪問看護ターミナルケア療養費・在宅ターミナルケア加算の算定要件:厚生労働省「訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法」告示 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/iryouhoken15/
- 人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000197721.html
- ACP(アドバンス・ケア・プランニング/人生会議)については厚生労働省の啓発資料を参照
ポイント
看取り期の家族連絡プロトコルは、訪問看護・病棟・在宅医療の共通論点。ACPやターミナル連絡ルールを事前に家族と共有しておく多職種連携が、当日の家族対応と看護師の心理的負担軽減の両面で重要との指摘があります。
トピック2:包括医療病棟切替15年で「ADL落ちた状態で在宅」、家族負担への懸念
何が起きた?
7月4日深夜、こおもてちゃん(@sazae_tabetai)が、包括医療病棟(急性期後の亜急性期・回復期を対象とする病棟区分)への切替を進める病院が増えている現状について、15年ほどで試算通りに進むとの見通しを示しました。投稿では「一番困るのは高齢患者の家族」と指摘し、治療は終えたもののADL(日常生活動作)が低下した状態で在宅に戻される受け皿問題を提起しています。約1.4万表示・リプライ3件と数値は控えめですが、訪問看護・在宅医療の需要増と家族介護負担の議論として制度側の視点から関心を集めました。
注目の投稿
こおもてちゃん(@sazae_tabetai)|在宅・介護分野の発信者
この投稿は約1.4万回表示され、リポスト17件、リプライ3件を集めました。
Xでの反応
賛成・共感の声
– こおもてちゃん(@sazae_tabetai):「国はとにかく病床と在院日数を減らしたい」「介護や在宅制度の整備をしないと介護難民がでてきそう」と自身のスレッドで補足(📎 投稿を見る)
反対・懸念の声
– 非常識精神科医(@psy_f):家族がいればまだマシで、独身子なしの場合は結局施設入所や精神科病院送りになる可能性を懸念(📎 投稿を見る)
補足・情報の声
– 田村綾子(@oosaka_tamura):現状の施設基準や要件が継続すればその通りだが、要件や病名の条件がこの2年間のデータを踏まえて変化すると予想する制度視点の指摘(📎 投稿を見る)
出典・一次情報
- 地域包括医療病棟入院料の創設・算定要件:厚生労働省「令和6年度診療報酬改定の概要(入院医療)」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411.html
- 地域医療構想と病床機能報告:厚生労働省「地域医療構想」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html
- 退院支援・退院調整加算に関する算定要件:厚生労働省保険局医療課通知
- 在宅療養支援診療所・訪問看護ステーションの機能強化型要件(在宅療養における受け皿論)
ポイント
包括医療病棟への切替加速は、退院後の訪問看護・介護保険サービスへの需要移転を伴います。訪問看護ステーションでは、退院時カンファレンス早期関与・機能強化型要件の見直しとあわせ、地域包括ケア病棟/回復期病棟/地域包括医療病棟の相互接続を意識した連携設計が求められる論点と考えられます。
トピック3:訪問看護ステーション法人解散、経営者手記が4.8万表示
何が起きた?
7月4日午後、訪問看護経営の発信者である石川和也(@office_ISK)が、自身が在任中の訪問看護ステーション・ケアプランセンター・法人の解散について、初めての閉所経験を記事化したとの投稿を行いました。「終わり方が最悪」と表現される経営破綻の経緯を、関係者への説明責任と自省の意味で発信したもので、約4.8万回表示・リプライ11件・ブックマーク14件と業界内で反響が広がりました。訪問看護ステーションの倒産・廃業件数増加が指摘される中、経営者当事者の一次情報として業界紙以外では稀少な事例と受け止められています。
注目の投稿
石川和也 訪問看護の思考整理屋(@office_ISK)|訪問看護ステーション経営者
この投稿は約4.8万回表示され、リポスト2件、リプライ11件、ブックマーク14件を集めました。
Xでの反応
賛成・共感の声
– 石井 FCM(@FutabaCareMedi):「大変な状況の中、本当にお疲れさまでした」と業界仲間からの労い(📎 投稿を見る)
– 社長の右腕のほくろ 福祉用具専門相談員(@migiudenohokuro):コメント欄からも誠実に取り組んできたことが分かる、との経営姿勢への共感(📎 投稿を見る)
– 未晴(@Mi_ha_ru0327):「石川さんまたまたそんな大変なことになっていたとは」との同業者からの反応(📎 投稿を見る)
反対・懸念の声
– なかくま社長(@goushoukuma):「お金も貸しているとは。今からたった2ヶ月弱で閉鎖するとは。500万も借りているのなら説明をするべき」と経営責任への厳しい指摘(📎 投稿を見る)
– 岡田 健吾 ケアGO開発者(@ykt_okada):短文での批判的リアクション(📎 投稿を見る)
補足・情報の声
– あさくら 訪問看護と栄養と私(@asakura_eiyo):「これって現実の話ですか。にわか信じられません」と業界内からの驚きの声(📎 投稿を見る)
– まぐねっと(@FBE4ANTSl3eRN3g):「こんなこと実際にあるんだと驚くばかり」との読後感(📎 投稿を見る)
出典・一次情報
- 訪問看護ステーションの倒産・廃業動向:東京商工リサーチ「訪問看護事業者の倒産件数」定期調査 https://www.tsr-net.co.jp/
- 訪問看護ステーションの経営指標:厚生労働省「介護事業経営実態調査」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411.html
- 訪問看護療養費の請求・返戻管理については各地方厚生局の公表資料
- 事業承継・M&Aについては中小企業庁「事業承継ガイドライン」を参照
ポイント
訪問看護ステーションの経営破綻事例は、業界紙以外での一次情報が稀少です。経営者当事者の手記は、機能強化型要件維持のための常勤看護師確保・請求業務精度・キャッシュフロー管理など、経営面のリスク要因を業界内で共有する貴重な資源との指摘が可能でしょう。
トピック4:医ケア児卒園式「自分で酸素ボンベを持って登壇」、支援者情報発信
何が起きた?
7月4日夜、医ケア児支援団体の医ケアよりそいライン(@children_withmc)が、先天性中枢性低換気症候群(呼吸中枢の機能異常で自力呼吸が困難となる希少疾患)を持つ医療的ケア児の卒園式エピソードを投稿しました。「呼吸するのが苦手なだけ」との表現で、動ける医ケア児が保育園の卒園式で自分で酸素ボンベを持って登壇した様子を紹介する内容です。訪問看護・訪問診療・保育園看護師配置など多職種の支援を前提とした地域生活の一場面として、医療的ケア児支援法・訪問看護療養費の制度運用に接続する事例と受け止められます。
注目の投稿
医ケアよりそいライン(@children_withmc)|医療的ケア児支援団体
この投稿は約374回表示され、いいね12件、リポスト2件を集めました。公開時点でリプライ・引用は確認できていません。
出典・一次情報
- 医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律(医療的ケア児支援法・令和3年施行):内閣府 https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/index.html
- 訪問看護療養費(医療保険)における小児訪問看護の算定要件:厚生労働省保険局 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/iryouhoken15/
- 保育所等における医療的ケア児の受入れガイドライン:こども家庭庁 https://www.cfa.go.jp/
- 先天性中枢性低換気症候群は指定難病等の情報として、難病情報センター https://www.nanbyou.or.jp/ を参照
ポイント
医療的ケア児の地域生活は、訪問看護・訪問診療・保育園配置看護師・レスパイトサービスの多層連携で支えられます。医療的ケア児支援法施行後の地域資源整備が進むなかで、支援団体・当事者家族の情報発信は、制度運用の実感を業界外に伝える一次情報として重要と考えられます。
今日のまとめ
- 「保たせといて」看取り家族対応投稿が約195万表示、看取り期家族連絡プロトコルの再検討論点として拡散
- 包括医療病棟切替15年見通しへの懸念、退院後の訪問看護・在宅介護受け皿論として制度視点で議論
- 訪問看護ステーション法人解散の経営者手記が約4.8万表示、経営破綻の一次情報として業界内共有
看取り家族対応・病床機能転換・訪問看護経営・医療的ケア児支援と、制度と現場エピソードが並んだ1日でした。ACPの家族共有、退院時カンファレンス早期関与、経営リスク管理、多職種連携設計など、訪問看護ステーション運営と在宅ケアネットワークに直結する論点を、チーム内共有やケア会議での対話材料としてご活用ください。
関連する質問(よくある疑問)
Q1. 訪問看護ターミナルケア療養費の算定要件は?
A1. 訪問看護ターミナルケア療養費は、死亡日および死亡日前14日以内に2回以上の訪問看護等を実施し、ターミナルケアに関する記録を作成した場合に算定できるとされています。死亡診断加算・在宅ターミナルケア加算等との組み合わせで在宅看取りを支える制度と考えられています。詳細は厚生労働省保険局医療課通知をご確認ください。
Q2. 地域包括医療病棟入院料とは?
A2. 令和6年度診療報酬改定で新設された病棟区分で、高齢者救急を主な対象とした急性期後の入院医療を提供する病棟とされています。在宅復帰率や平均在院日数などの要件が設定されており、退院後の訪問看護・在宅医療との連携が算定運用の前提となっているとの指摘があります。
Q3. 医療的ケア児支援法における自治体の役割は?
A3. 医療的ケア児支援法では、都道府県および市町村に対して医療的ケア児及びその家族への支援を講ずる責務が定められているとされています。医療的ケア児支援センターの設置、保育所等における医療的ケア児の受入れ支援、相談体制の整備が主な内容とされています。詳細は厚生労働省医政局公式サイト/各都道府県の担当窓口をご確認ください。
※本記事は制度・経営の観点からの情報提供です。医療判断や具体的な治療・ケア方針については、必ず主治医・担当看護師にご相談ください。

