8月15日から18日にかけて、全国の自治体ページで事業者向けの案内がいくつか動きました。目立つのは、要介護認定の申請書そのものが9月から差し替わる自治体が出てきたことと、9月に提出期限が集中する補助金の受付案内です。のどか会計事務所が、実務に直結するものを4自治体分お届けします。
今回のハイライト
北九州市では、国が整備を進める情報連携の仕組みへの対応として、要介護認定・要支援認定等申請書が9月1日から新様式に変わります。旧様式を使う場合の取り扱いにも期限が設けられました。補助金では、北海道の事前協議(8月31日・9月17日)、青森県の申請受付開始(9月1日)、堺市の意向調査(9月18日必着)と、9月に手続きが並びます。
北九州市|要介護認定の申請書が9月1日から新様式に
介護保険関係様式のページが8月17日付で更新され、要介護認定・要支援認定等申請書の様式が令和8年9月1日から変更されることが案内されました。背景にあるのは、国が整備を進めている「介護情報基盤」への対応です。市の説明では、認定結果やケアプランといった介護保険の情報をばらばらに持たず一元的にまとめ、保険者・事業所・医療機関の間でデータとしてやり取りできるようにする国の仕組みだと位置づけられています。
実務上の要点は、申請書の同意欄が変わることです。情報共有を行うには被保険者の包括同意が必要となるため、同意欄が改められました。ここでいう包括同意は、認定事務やサービス提供・給付管理に必要な範囲に限って、医療と介護の情報をまとめて扱ってよいと本人が認めるもの、と説明されています。包括同意が得られていない場合は、この仕組みを通じた情報連携は行われないとされています。
旧様式の扱いにも期限があります。9月1日以降の申請は新様式を使用し、やむを得ず旧様式を用いる場合は9月中を移行期間として「同意書」を併せて提出、10月以降は新様式への差し替えが求められています。ページには「令和8年8月31日まで」と「令和8年9月1日から」の申請書がPDF・ワードで並べて掲載され、旧様式に添付する同意書も別途用意されています。なお、情報提供に同意する場合等の署名は、印刷後に被保険者本人(代筆時は代筆者)が手書きで記載するよう注記されています。
利用者の申請を代行する居宅介護支援事業所や施設の相談員は、手元に保存している申請書ファイルの版を9月までに入れ替えておくのが安全です。
北海道|介護テクノロジー導入支援、計画書の別紙に修正版
令和8年度の介護テクノロジー導入支援事業費補助金について、事前協議の受付案内が掲載されています。対象は道内に所在する介護保険法に基づく指定事業所と、老人福祉法に基づく養護老人ホーム・軽費老人ホームです。事業内容は、見守り機器・インカム等の導入支援、介護ソフト等の導入支援、パッケージ型導入支援の3区分で、このうち申請できるのは1区分のみとされています。これらと一体的に行う業務改善支援も対象に含まれます。
日程は二段構えです。電子申請システムでの事前登録が令和8年8月31日(月)まで、協議書類の提出が令和8年9月17日(木)必着で、提出は電子データのみとされています。メールの件名の書き方まで指定があるため、送信前に案内を確認しておくと差し戻しを避けられます。
注意したいのは書類の版です。ページ上の計画書(別紙)はリンク表記に「R080818修正」と付された版が掲載されており、補助金のFAQも「080817Ver」の表記が付いたものになっています。あわせて、FAQは随時更新するため掲載されている最新のものを参照するよう案内されており、交付要綱と実施要綱はいずれも案の段階で内容が変わる可能性があるとされています。早めに書類をダウンロードしていた事業所は、提出前にもう一度取り直しておくのが確実です。
補助要件も確認が要ります。セミナー等の受講または相談窓口・研修・伴走支援の活用(あるいはコンサルティング会社等による業務改善支援)、情報処理推進機構の「SECURITY ACTION」の一つ星または二つ星の宣言、科学的介護情報システムへの情報収集協力が挙げられ、さらに施設系・居住系は令和8年度内の委員会設置、在宅系・通所系・訪問系は令和8年度内のケアプランデータ連携システムの利用開始が求められています。事業完了日は令和9年2月26日とされているため、要件は完了日までに満たせばよい扱いです。
青森県|外国人介護人材の獲得支援、9月1日から申請受付
青森県外国人介護人材獲得強化事業費補助金のページが8月18日付で更新され、申請受付期間が掲載されました。お知らせ欄には、8月18日に申請受付期間を掲載したこと、8月7日に令和8年度の交付要綱を制定したことが並記されています。
対象は、県内に所在し外国人介護人材を受け入れる(受入予定を含む)介護保険法上の指定を受けた介護施設・事業所と、介護福祉士養成施設です。交付を受けるのは、その事業所を運営する法人になります。対象となる取組は、送り出し国におけるマーケティング活動等の情報収集、海外現地の学校や送り出し機関との関係構築・連携強化、海外現地での説明会開催等の採用・広報活動などで、このうち海外現地での取組は必須とされています。補助基準額は一補助対象者当たり500千円です。
申請受付期間は令和8年9月1日(火)から令和8年10月16日(金)まで。提出先は県ではなく、公益社団法人青森県老人福祉協会内に置かれた「あおもり国際介護人材センター」で、受付漏れを防ぐためメールでの受付は行わず郵送のみとされています。実績報告は、事業完了の日から起算して30日を経過した日か令和9年2月15日のいずれか早い日までとされ、支払を含めて2月15日までに事業を完了している必要があります。海外渡航を伴う取組は日程が動きやすいので、逆算した計画づくりが要になります。
堺市|看取り環境整備の補助、意向調査は9月18日必着
令和8年度の介護施設等における看取り環境整備に関する整備補助制度について、活用意向調査の案内が8月17日付で更新されました。補助対象は、看取りおよび家族等の宿泊のための個室を確保する目的で行う施設の改修やベッド等の整備に要する経費です。整備する個室には、看取りと家族の宿泊に十分なスペースの確保が求められています。
対象施設は、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護医療院、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、(看護)小規模多機能型居宅介護事業所、認知症高齢者グループホーム、特定施設入居者生活介護の指定を受けた有料老人ホームまたはサービス付き高齢者向け住宅です。過去に看取り環境整備に関する補助を受けて整備した施設は対象外とされ、令和9年2月12日までに整備を完了して実績報告ができるものに限られます。
補助上限額は1施設あたり4,670,000円で、上限額と、設備の設置に要した実際の工事費(または工事請負費)に工事事務費(工事費の2.6%が上限)を加えた額とを比べ、低い方が補助額になります。提出期限は令和8年9月18日(金曜)必着で、郵送または持参のみ。提出書類は申請書や役員情報届出書のほか、前年度決算書、見積書(複数)、建物平面図・立面図・配置図、登記事項証明書の写し(3か月以内発行)など13点が挙がっており、図面や証明書の準備に時間がかかります。市の予算および大阪府の予算の範囲内で選定されるため、府の要綱に基づく審査の結果、不採択となる場合がある点も明記されています。
出典:堺市 令和8年度介護施設等における看取り環境整備に関する整備補助制度の活用意向調査
事業者への推奨アクション
- 申請書や計画書のファイルは、保存済みの版でなく提出直前に公式ページから取り直す(今回の北海道のように、更新履歴での告知なしに版の表記だけが変わっていることがあります)
- 要介護認定の申請様式は、自社が指定を受けている市区町村のページで9月以降の取り扱いを確認する
- 9月に期限が集中する補助金は、添付書類(図面・決算書・登記事項証明書など)の準備日数から逆算して着手する
- 郵送のみ・電子データのみなど、提出方法が指定されているものは受付方法を先に確認する
- 判断に迷う点は、各自治体の担当課へ直接お問い合わせください
出典一覧
| 自治体 | 内容 | ページ |
|---|---|---|
| 北九州市 | 要介護認定等申請書の様式変更(9月1日から) | 介護保険関係様式 |
| 北海道 | 介護テクノロジー導入支援事業費補助金の事前協議 | 介護テクノロジー導入支援事業費補助金 |
| 青森県 | 外国人介護人材獲得強化事業費補助金の申請受付 | 青森県外国人介護人材獲得強化事業費補助金 |
| 堺市 | 看取り環境整備に関する整備補助制度の活用意向調査 | 令和8年度看取り環境整備の活用意向調査 |
※本記事は全国67自治体の事業者向けページから、のどか会計事務所がピックアップしてお届けする情報です。記事の正確性は各自治体公式ページを優先してご確認ください。

